500kbpsはどのくらい遅い?無制限SIMのできること【動画/ゲームは?】

500kbpsはどのぐらいの通信速度なのか、十分把握できていない方はいませんか?その場合、回線契約が、本来のニーズに対して過剰に高速・大容量な高額契約になってしまっている可能性が高いです。本記事では、そのような方のために、500kbpsとはどの程度の使用感なのか、実体験を整理してまとめました。本記事を読んで頂くと、500kbpsで何ができるのか明確に把握できます。その結果、現在の契約が本当に必要なのか見直すことができ、過剰であることが発見できた場合には、非常に大きなコスパの改善に進むことができるようになります。

500kbpsとは

500kbpsとは通信速度を表しています。1秒間に500キロビットの情報を伝送することができる、という意味です。キロバイトではありませんよ!

回線速度が500kbpsになる場合

回線速度が500kbpsになる場合は、格安SIMがそのグレードであるか、またはより高い水準から回線の負荷上昇によって低下してなるというケースが一般的です。具体的には以下のケースがあてはまります。

・500kbpsの格安SIMを利用
500kbpsの格安SIMを利用すると、最大500kbpsで通信できます。これはベストエフォートなので、実際の回線速度はもっと低下することが多いです。

・格安SIMの負荷増大
格安SIMの負荷増大で、より高い水準から500kbpsに低下することがあります。格安SIMの契約回線速度が1Mbps~5Mbps程度の場合、回線側の負荷が増大すると、500kbpsまで落ちることがあります。

・UQの回線速度制限時
UQの回線速度制限時にもなります。例えば、UQの場合、制限時は1Mbps~3Mbps程度の速度になりますので、前項と同様、回線負荷が上昇すると500kbps程度に落ち込むことがあります。ちなみに、他のキャリアは128kbps程度に制限されるので、500kbpsには達しません。

・サーバーが超混雑状態
サーバーが超混雑状態に陥っていると、そこにどうしても繋ぎたいユーザーは、たとえ光回線や最新モデルの携帯端末であっても500kbpsに落ちることがあります。これは、ユーザー数が多すぎて、トラフィックが輻輳するルートが増加すること、サーバーがマルチスレッド処理をしても追いつかないため、1ユーザーあたりの処理速度が大幅に低下することが原因です。

500kbpsで使える低速無制限の格安SIM

500kbpsで使える低速無制限の格安SIMサービスがあります。

低速×無制限とは

低速✖無制限とは、格安SIMで低速回線速度、かつ無制限の通信データ容量がセットになったサービスのことです。このSIMが高速無制限サービスと比較して安くなる理由は、以下の2つです。

①機器負荷が低い
機器負荷が低いことで、強化費用が抑えられ、その結果利用者あたりの投資コストが抑えられるので、利用者の料金も安くなります。

②回線増強費用が安い
回線増強費用が安いことも特徴です。高速通信を必要とする利用者が多い程、自営網の増設・他社網の借用が必要です。つまりその反対に、低速通信の利用者は回線増強費用が安いので、利用者ごとの料金も安くなります。

500kbpsで使える格安SIM

500kbpsで使える格安SIMを、以前は複数のサービスが無制限プランとあわせて提供していたのですが、本記事執筆時点では、トーンモバイル一社が提供しているのみになっています。

・コスパのいい使い方は?
コスパのいい使い方を紹介します。具体的には、以下の工夫をすると、コスパを良くすることができます。

① 大容量通信はWi-Fiスポットを利用する
② Web申し込みで初期費用を抑える
③ 繰り越しがあるときだけ動画やゲームをする
④ スマホ本体はSIMフリーの中古品にする
⑤ 通話は低ビットレートのアプリを利用する
⑥ 画像・動画の送受信をする場合は、最大圧縮率(=低画質)のものにし、送受信頻度を最小限にする
⑦ ストリーミング再生が必要な音楽・動画はダウンロード版のみ利用する

500kbpsの速度は遅い?できること・できないこと

500kbsの速度は遅いのでしょうか?できること・できないことを用途別にまとめました。体感的な快適度を記載してありますが、これは個人差がありますので、絶対的な基準ではありません。あくまで参考情報として理解してください。

LINE・メール

LINE・メールの使用感は以下のとおりです。

LINE

LINEの使用感は以下の通りです。テキスト・画像・動画でやや使用感が異なります。画像・動画を送る場合はそのデータの品質によって必要データ量は大きく変化するので注意しましょう。

種類 推奨通信速度 500kbpsの

快適度

500kbpsの使用感
テキストのみ 5kbps テキストメール1通あたり、約5KB=40キロビットですので、快適です。
画像 100kbps 画質にこだわっていない普通の画像を送ると、100KB程度のデータ量になります。500kbpsであれば2秒程度で送信できるので、ストレスは感じません。
動画 2Mbps 30秒の動画を送信する場合、6MB程度の容量がありますので、40メガビットです。500kbpsでは、送信に2分程度かかります。なかなかつらいです。

メール

LINEの使用感は以下の通りです。テキストのみの場合よりも、画像が添付されている方がデータ量が多くなります。

種類 推奨通信速度 500kbpsの
快適度
500kbpsの使用感
テキストのみ 128kbps 日本語の文字は1文字あたり2バイトです。1000文字書いたとしても2KBにしかなりませんので、快適です。
画像 1Mbps 1MB程度の画像を添付したメールを送信する場合は、約2秒程度です。これより素早く送ろうと思ったら、圧縮率をあげなくてはならず、画質が落ちます。

Skype・ビデオ通話

Skype・ビデオ通話アプリの使用感は以下のとおりです。

Skype

ビデオ通話アプリの中では、低速回線でも利用できるところが喜ばれていることが多いのですが、その反面画質が非常に粗いという指摘もあります。これは利用者のニーズによって評価が分かれるところ。

用途 合計データ量 bps換算値 500kbpsでの

快適度

ビデオ通話10分 20MB 300kbps

Zoom

Zoomはビデオ通話アプリの中では軽量な方になるのですが、500kbpsでの利用は残念ながら厳しいです。

用途 合計データ量 bps換算値 500kbpsでの

快適度

ビデオ通話10分 85MB 1.1Mbp

Webex

Webexは、Zoomよりもさらにデータ量が増えています。やはり500kbpsで利用することは避けた方がよいです。

用途 合計データ量 bps換算値 500kbpsでの

快適度

ビデオ通話10分 160MB 2.1Mbps

Teams

Teamsはビデオ通話アプリの中で最もデータ量を消費します。Zoom、Webexよりもデータ通信量が多いので、500kbpsでの利用は向いていません。

用途 合計データ量 bps換算値 500kbpsでの

快適度

ビデオ通話10分 216MB 2.8Mbps

スマホアプリ

スマホアプリの使用感は以下の通りです。よく広告をみかける有名なものをピックアップしました。

Tiktok:動画共有SNS

Tiktokは、動画共有SNSアプリです。多数の利用者がタイムラインに動画を投稿します。そのため、非常にデータ量の消費が激しいです。500kbpsでの利用は苦しいです。

用途 合計データ量 bps換算値 500kbpsでの

快適度

タイムライン閲覧

10分

90MB 1.2Mbps

サマナーズウォー:ターン制RPGゲーム

サマナーズウォーは、ターン制RPGゲームです。ゲームプレイの必要回線速度は、少なくて済みます。500kbpsであれば余裕をもってプレイできます。ただし、4人のプレイヤーで遊ぶレイドバトルというモードは遠慮した方が無難です。