スマホの通信制限とは?通信容量を超えないコツと解除方法

スマホ通信制限で、動画が途中で止まってしまったり、画像が読み込めなかったりして、イライラしたことはありませんか?一度通信制限がかかってしまうと、普段使っているアプリも思うように使えず、ストレスが溜まりますよね。
この記事では、そもそも通信制限とは何なのか、また通信容量を超えないコツ・通信制限の解除方法を説明していきます。この記事を読んで、賢く通信制限と付き合い、快適なスマホ生活を送りましょう!

スマホ(格安SIM)の通信制限とは

スマホの通信制限とは、何のためにあるものなのでしょうか。
実は、通信制限こそが、私たちが快適に通信を使える鍵なのです。ドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯キャリア及び格安SIMを取り扱う通信会社では、限りある通信設備の中で全国のスマホユーザーの通信環境を整えるために、スマホ1台あたりで使える容量を制限しています。通信制限を設けることで、1人の人が通信設備を使いすぎることを防ぎ、より多くの人が快適に通信を利用できるようにしているのです。

通信制限がかかるとどうなる?

所定の通信容量を超えた場合は、通信制限がかかり通信速度が低下します。大手携帯キャリアであるドコモ、au、ソフトバンクであれば、通信制限時の速度はダウンロード、アップロード共に128kbpsとなります。一般的に、ストレスなく通信するには5Mbps~30Mbps必要となるので、通信制限時には動画が途中で止まってしまったり、SNSへの投稿に時間がかかったりするのです。

通信制限がかかる条件

通信制限がかかる条件は、契約しているプランによります。まずはご自身の契約しているプランを確認してみましょう。ここでは、主なパターンを紹介していきます。

月次(長期)

主な携帯キャリアのプランでは、月次でデータ通信容量の上限を設けており、上限に達すると通信制限がかかります。一般的には、通信容量が多ければ多いほど月額費用が高額になります。また、使い切らなかった通信容量を翌月に繰り越すことができるプランもあります。ここでは、大手携帯キャリア3社のプランを紹介します。

ドコモの代表的なプラン

・ギガライト(上限7GB)
・ギガホ(上限30GB)

auの代表的なプラン

・auフラットプランN(上限7GB、20GB、25GBから選択)

ソフトバンクの代表的なプラン

・ミニフィットプラン(上限5GB)
・メリハリプラン(上限50GB)

日次(短期・3G)

契約プランによっては、月次のデータ通信容量の制限だけではなく、直近3日間の通信容量によって制限がかかる場合もあります。

ドコモの日次制限があるプラン

ドコモは、日次の通信容量の制限は設けていません。

auの日次制限があるプラン

auの場合、以下のプランで日次の通信容量の制限が設けられています。
・ピタットプラン(直近3日間で6GB以上通信した場合速度制限)

ソフトバンクの日次制限があるプラン

ソフトバンクの場合、以下のプランで日次の通信容量の制限が設けられています。
・パケットし放題フラット for 4G LTE(直近3日間で3GB以上通信した場合速度制限)

通信制限の解除日はいつ?

通信制限の解除日はいつなのでしょうか?月次の通信制限が解除される日は、各携帯キャリアによって異なります。本記事では、大手携帯キャリアであるドコモ、au、ソフトバンクの通信制限解除日について解説します。

ドコモの解除日

ドコモの通信制限は、毎月1日(0時)に解除となります。状況によって多少遅れる場合もあるようです。

auの解除日

auの通信制限は、毎月1日(0時)に解除となります。状況によって多少遅れる場合もあるようです。

ソフトバンクの解除日

ソフトバンクの通信制限は、請求締め日の翌日となります。請求締め日は10日、20日、月末日のいずれかとなり、自身の契約の請求締め日は、請求書やMy Softbank(https://www.softbank.jp/mysoftbank/)にログインして確認することができます。

通信容量を超えないためのポイント10つ

通信容量を超えないためのポイントを紹介します。限られた通信容量を超えないようにするには、どうすればよいのでしょうか?

1.残りのデータ量を確認する習慣をつける

残りのデータ量を確認する習慣をつけることが大切です。動画を見たり、音楽をダウンロードしたりすると、ついついデータ量を使いすぎてしまいます。残りのデータ量を確認する習慣をつけることで、月次・日次のデータ量を意識することができ、通信量を超えないように対策することができます。残りのデータ量は、下記の各キャリアのポータルサイトで確認することができます。
・ドコモ https://www.nttdocomo.co.jp/mydocomo/
・au https://www.au.com/my-au/
・ソフトバンク https://www.softbank.jp/mysoftbank/
残データ確認
※NTTドコモサイトより引用

2.Wi-Fiを利用

Wi-Fiを利用できるときは、Wi-Fiを使うことをおすすめします。Wi-Fiを使った通信では、ドコモ、au、ソフトバンク等の携帯キャリアのパケットを使いません。そのため、通信量を使わずにインターネットに接続することができ、通信量の節約になります。家にいるときや、カフェ等でフリーWi-Fiがあるときには、Wi-Fiを利用する習慣をつけましょう。

※iPhoneWi-Fi接続方法
Wi-Fi接続
Wi-Fi接続 (2)

3.音楽のオフライン再生

音楽のオフライン再生も、通信容量の節約になります。この記事の読者の方には、音楽ストリーミングサービスで音楽を聞いている人も多いでしょう。ストリーミングサービスでは次々に新しい音楽をストリーミングして聞けるため、オンラインで再生していると意図しないうちに大量の通信容量を使用することになります。具体的には、おおよそ5分の曲を標準音質で流すと、1曲あたり4MBもの通信容量を使用してしまいます。Wi-Fi環境で一度音楽をダウンロードしてオフラインで音楽を聞くようにすれば、都度音楽をダウンロードすることはなくなり、通信容量の節約になります。

4.機内モードを活用

機内モードを活用することも効果的です。前述のストリーミングサービスを頻繁に使用していると、無意識のうちにストリーミングしてしまっていることもあります。機内モードに設定しておけば、Wi-Fi環境下などでない限りストリーミングすることができないため、意図せず通信容量を使ってしまうことを防げます。

※iPhone機内モード設定方法
機内モード

5.テザリングを使わない

テザリングを使わないことで、通信容量を必要最低限にすることができます。スマホには、スマホをWi-Fi代わりにすることができるテザリングという機能があります。この機能を使うと、スマホをWi-Fiルータ代わりにして、PCやタブレットといったデバイスをインターネットに接続することができます。とても便利な機能なので、利用している人も多いかもしれませんが、テザリング状態となっているスマホは接続しているデバイスの通信容量を肩代わりしている状態となり、その分通信容量が必要となります。通信制限を避けるためには、むやみにテザリングは使用せず、必要なときだけにとどめましょう。

6.Google系の自動同期をオフにする

googleアカウントには、これまで自身のアカウントで利用したデータを同期できる自動同期機能があります。他のデバイスで利用したデータを引き継げるため、とても便利な機能ではありますが、自動同期するには通信が必要となり、無意識にデータ通信容量を消費していることがあります。自動同期機能をオフにして、通信容量を少しでも節約しましょう。

※自動同期設定オフの手順(Andoroid)
自動同期設定オフ

7.通信制限に達しやすい使い方を理解する

通信制限に達しやすい使い方を理解することも、限りある通信容量を賢く使うためには必要です。下記のような使い方をしていると、通信容量を多く使用します。
・動画や音楽をストリーミングすること(4MB / 曲)
・SNSで動画を閲覧、投稿すること(約0.5MB)
・ゲームをダウンロードすること(約2MB)
・アプリケーションのアップデート(約1MB)

このような使い方をする際は、Wi-Fi環境下で行う等、工夫して通信量を節約しましょう。

8.バックグラウンド機能のオフ

バックグラウンド機能のオフをすることで意図しない通信容量の消費を防ぐことができます。スマホのアプリの中には、実際に端末を使っていなくてもバックグラウンドで通信して、最新の情報を取得しているため、オフにすることを推奨します。

※バックグラウンド機能のオフ設定方法(iPhone)
バックグラウンド機能 オフ
バックグラウンド機能 オフ (2)

9.カウントフリーオプション

カウントフリーオプションとは、ある特定のコンテンツ利用は、どれだけ通信してもデータ容量が消費されないというプランです。携帯キャリアのプランごとに決められた一部のサービスやアプリだけに適用され、主にSNS・動画・音楽ストリーミングに適用されます。キャリアのプランごとに対象となるサービスが異なるため、自身の使い方に合ったプランを選択することで、通信容量の大幅な節約になります。
・au 「auフラットプランN」(Twitter、Facebook、Instagramが対象)
・ソフトバンク 「メリハリプラン」(LINE、Twitter、Facebook、Instagram、Youtube、Amazon Prime Videoが対象)
・DMMモバイル 「SNSフリーオプション」(LINE、Twitter、Facebook、Facebook Messenger、Instagramが対象)
・LINEモバイル
「LINEフリープラン」(LINEが対象)
「コミュニケーションフリープラン」(LINE、Twitter、Facebook、Instagramが対象)
「MUSIC+プラン」(LINE、Twitter、Facebook、Instagram、LINE MUSICが対象)

10.【格安SIM】低速モードを、利用

格安SIMの中には、通信を高速モードと低速モードに切り替えることができるオプションを提供している場合があります。この低速モード選択時の通信したデータは、通信容量にカウントされません。高速通信が必要ないときは低速モードにしておくことで、通信容量を抑えることができます。一口に低速モードと言っても、プランによって実際に出る通信速度が異なります。低速モードのある主な格安SIMプランを紹介します。
・mineo 「パケット放題オプション」(500kbps)
・UQ mobile 「スマホプラン」(300kbps)
・OCNモバイルONE(240kbps)
・IIJmio(200kbps)

なお、低速モードを提供しているのは、現在は格安SIMのプランのみになります。ドコモ、au、ソフトバンクの主要3キャリアには低速モードがあるプランはありません。

速度制限にかかってしまった時の解除方法・対処法4つ

速度制限にかかってしまった時の解除方法・対処法について紹介します。通信容量を超えないためのポイントを意識していても、通信容量を超えてしまい速度制限にかかったときにご活用ください。

1.追加パケットを購入で解除

追加パケットを購入で解除することができます。通信容量制限にかかってしまった場合、パケットを追加で有償購入することができます。各携帯キャリアによって最低購入可能通信容量が設けられているため、ご自身の通信キャリアのプランを確認し、その月に必要な通信容量を追加してください。

主要キャリアのパケットを購入先

主要キャリアのパケット購入先を紹介します。各キャリアのマイページにログインして、購入することができます。
・ドコモ https://www.nttdocomo.co.jp/mydocomo/
・au https://www.au.com/my-au/
・ソフトバンク https://www.softbank.jp/mysoftbank/

※ドコモのパケット購入手順
パケット購入手順

2.Wi-Fiを利用する

Wi-Fiを利用することで通信速度制限がかかったとしても、引き続きスマホでインターネットに接続することは可能です。音楽をダウンロードしたい場合などは、ご自宅のWi-FiやフリーWi-Fiを利用しましょう。

3.友達・家族とデータ量をシェア

ほとんどの携帯キャリアのプランには、1つのスマホだけで通信容量を契約するのではなく、友達・家族と通信容量をシェアするパケットシェアプランが設けられています。何人かで大容量をシェアするため、一時的に通信容量を多く使ってしまっても、ほかの人の余った容量を利用することができます。パケットシェアプランを契約する際には、シェアする人とスマホの使い方を相談のうえ、契約する通信容量を決めましょう。
代表的なキャリアのパケットシェアプランを紹介します。

・au 「データシェア」
・ソフトバンク 「データシェアプラス」 「家族データシェア」

4.そのまま使い続ける

128kbpsの通信制限のまま使い続けるという方法もあります。LINEのテキストメッセージのやり取りのみであれば、128kbpsに制限されていても問題なく使えます。動画や画像のやり取りや、画像データの多いFacebookやinstagramなどのSNS、一般的なHPの読み込みには時間がかかってしまいますが、外出中は用途を限定できるのであれば、追加料金はかからずに使うことができます。また、音声通話やショートメッセージは、データ通信を使用しないため、問題なく使用できます。

128kbpsの使用感は以下の記事でも解説しています。

通信制限が頻繁にある場合の対策2つ

通信制限が頻繁にある場合の対策について解説します。

1.スマホのプランを引き上げる

スマホのプランを引き上げることが対策の1つです。通信制限が頻繁にある場合は、スマホの契約プランがご自身のスマホの使い方に合っていない可能性が高いです。前述の通信容量を抑えるためのポイントを意識していたとしても、頻繁に契約の通信容量を超える場合は、そもそもの契約プランを引き上げることをおすすめします。

2.光回線の解約+ポケットWi-Fiのテザリング

毎月のように通信制限にかかる方の中には、外出中のスマホ利用がメインで、自宅ではほとんど通信を利用していないケースがあります。その場合、自宅に引いている光回線を解約してポケットWi-Fiを契約し、外出時はポケットWi-Fiのテザリングを使用するという選択肢もあります。ポケットWi-Fiであれば、持ち運びができるため、ご自宅でなくてもスマホの通信容量を消費せずに利用することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。そもそもスマホの通信制限とは何か、通信制限にならないためにできるポイント、通信制限になってしまった時の対処法について紹介いたしました。契約金額を上げて通信容量を増やすことは簡単ですが、今一度ご自身のスマホの使い方を見直すことで、通信制限を避けてスマホを使用することが可能です。この記事を参考に、快適なスマホライフをお送り下さい。