光回線は1回線で何台まで接続可能?複数接続の注意点とやり方

光回線の契約をするだけでややこしいのに、複数人で利用するとなったらさらに複雑になってパニック!自分で覚えるのは面倒臭いから業者に任せてしまおう!
…こんな風に考えている方も多いんじゃ無いでしょうか?
今回は契約後の光回線を実際に利用するという点にフォーカスし、複数の機器で接続する方法や注意点などをまとめていきます。
この記事を読めば「Wi-Fi」のスペシャリストになれる事間違い無し!皆から頼られる存在になれちゃいます!

光回線を複数台接続する場合の基礎知識

光回線は何台まで接続できる?

1つの光回線で同時にインターネット接続出来る機器の台数はその「光回線」の種類によって異なります。勘違いしやすいのですが「プロバイダ」による接続台数の違いは無いので注意が必要です。
光回線毎の接続台数を下記にまとめます。

フレッツ光(各コラボ光も同様)
→制限無し

Bフレッツ
→ビジネスタイプ50台、ベーシックタイプ10台、ハイパーファミリー・マンションタイプ5台まで

auひかり
→6台まで

NUROひかり
→10台〜32台(貸出される機器によって違う)

CATV系光回線(J:COM NET光、イッツコムひかりなど)
→制限無し

電力系光回線(eo光、コミュファ光など)
→制限無し

主要な光回線を比べるとNTT東日本/西日本が提供する「フレッツ光」が無制限で利用出来るので使い勝手が良いです。もちろん「コラボ光」に関してもフレッツ光と同じ光ファイバー網を利用するため同条件。ただし、接続台数が増えれば当然負荷も増え、通信速度に影響が出る可能性もあります。

また、同じフレッツ光でも「Bフレッツ」の場合は契約内容によって接続台数が定められているので注意が必要です。Bフレッツに関しては2020年1月31日にサービス自体終了予定のため、新規受付は終了しております。現在ご利用中の光回線がBフレッツの方はフレッツ光への移行や他光回線への乗り換えをご検討下さい。

その他の光回線を見てみると、「auひかり」や「NUROひかり」など独自の光ファイバー網を持っている回線は接続台数を明記してくれています。そうする事で回線速度などの品質を一定に保っているので、接続台数の多さよりも回線が混み合わない事を優先する方にはオススメです。

その他「J:COM」や「iTSCOM」などのCATVが提供する光回線や、関西などを中心に「eo光」や「コミュファ光」などの電力会社が提供する光回線があります。こちらに関しては接続台数の明記が無いため原則無制限となりますが、フレッツ光と同じく通信速度に影響が出る可能性があるのでご注意下さい。また電力系に関しては地域密着のため提供エリアが限られるというデメリットもあります。その分料金が安いのでエリア内の方は是非検討してみて下さい。

複数台接続する方法は2つある

光回線に機器を接続する方法は「無線LAN」と「有線LAN」の2種類があります。それぞれの接続方法とメリット・デメリットは以下の通りです。

無線LAN

無線LANと言うと耳馴染みが無いかもしれませんが、「Wi-Fi」と言えば大体の方が一度は耳にした事があると思います。
光回線を利用する場合、通常外から室内に引き込んだ光ファイバーを回線終端装置(ONU)と呼ばれる機械に接続し、LAN接続に切り替えます。そこからLANケーブルをルーターに繋ぎ、パソコンなどに接続し利用するのですが、この方法では複数台接続する場合配線が多くなってしまいごちゃごちゃしてしまいます。
無線LAN(Wi-Fi)を利用すればパソコンに直接LANケーブルを繋がず、無線LANルーターと呼ばれる機器にだけ接続。そこから各パソコンへは無線で信号を飛ばし、インターネット接続する事が出来ます。

有線LAN

無線LANとは逆で1台1台LANケーブルによって接続する方法です。配線が多くなってしまうというデメリットがありますが、確実に接続出来るという点がメリット。
Wi-Fiを利用する場合、信号を飛ばすという性質上どうしても距離や障害物などによってインターネット接続が安定しない事があります。その点、有線で接続すればケーブルの断裂が無い限り安定したインターネット接続が出来ます。またWi-Fiルーターの故障などでインターネットが利用出来なくなるというリスクも避けられます。

無線LANルーターを使おう

無線LANルーターの役割とは?

まさにWi-Fiを利用するための機械!無線LANルーターが無いとWi-Fiが利用出来ないため、Wi-Fi環境が欲しい方には必須の機械となります。
また、無線LANルーター毎に速度や接続台数が異なります。通常光回線の最大速度は「1Gbps」ですが、それはあくまでONU〜無線LANルーター間の話。無線で飛ばす信号の速度は機器の性能によって変わるので注意が必要です。同じく接続台数に関してもルーター毎に異なるため、ご自身で購入する際は「速度」「接続台数」を比較し用途にあったルーターをご購入下さい。
多くの無線LANルーターが2つの周波数帯域を利用出来ます。周波数帯域による通信の違いを簡単にまとめるのでご利用の際の参考にして下さい。

「2.4GHz」

→障害物の影響を受けにくく、長距離の通信に向いている。ただし、2.4GHzを使用している機器が多いため他の通信機器による干渉を受けやすく電波が混雑する可能性がある。家電やゲーム機などは基本的に2.4GHzのものが多い。

「5GHz」

→同じ5GHzの周波数帯域を使用する機器が少ないため、電波の混雑が起きにくい。ただし通信範囲が狭いため、戸建てなどで利用する場合は部屋によって電波が届かない可能性がある。その場合、別の無線LANルーターを中継機として設置する等のカバーが必要。

おすすめ無線LANルーター

今回は「速度」と「接続台数」を基準におすすめの無線LANルーターをランキング形式で5個ご紹介致します。

第1位:BUFFALO WSR-2533DHP

→必要な機能を無駄無く搭載し、2.4GHz/5.0GHzどちらの周波数帯域でも通信速度が早くコストパフォーマンスが良い。アンテナも4本あるため安定性にも優れ、複数端末で接続してもほとんど途切れる事が無い。(参考価格 税込9,070円)

第2位:NEC Aterm WG2600HP2

→アンテナ内蔵型であり、スタイリッシュでコンパクトなデザインなので設置場所に困らない。それでいてハイエンドモデルに匹敵する性能のため非常に人気。通信速度も1位のルーターと同じなので見た目も気にする方はこちらで。(参考価格 税込11,379円)

第3位:ASUS RT-AC85U

→薄く、個性的なデザイン。一見するとルーターだと見えない点もインテリアの一部として設置出来るため◎。こちらもアンテナ内蔵型のため、一点ご注意。アンテナ内蔵型ルーターの場合、部屋の場所などによって通信が不安定になる場合があります。ルーターの向きを調整すると改善されるケースもあるので試してみて下さい。(参考価格 税込15,984円)

第4位:BUFFALO WXR-2533DHP2

→バッファローのルーターの中でもトップクラスの性能を誇るハイエンドモデル。ややサイズが大きいため設置場所に困るが、通信の安定性を求める方にはオススメ。(参考価格 税込18,003円)

第5位:TP-Link Archer C9

→TP-Linkの特徴として、専用のアプリをダウンロードする事で設定が簡単。通信速度も上位機種より若干落ちる程度なので、接続に不安がある方はこちらをオススメ。(参考価格 税込10,890円)

無線LANルーターの設定方法

無線LANルーターを手に入れても設定しなければWi-Fiは使えません。ここでは無線LANルーター購入後、実際に接続しWi-Fiを利用するまでの手順をまとめていきます。

1.回線機器と無線LANルーターを繋ぐ

→もともとあるONUやルーターと購入した無線LANルーターを繋ぎます。LANケーブルによる接続になるため、必要なら別途購入下さい。(通常ルーターの同封物として1本付くのでルーター購入の際に確認して下さい。)

2.無線LANルーター(親機)とパソコン(子機)を接続する

→無線LANルーターによって接続方法が異なり、アプリなどを使ってボタン一つで設定出来るものと手動で設定するものがあります。
手動で設定する場合、無線LANルーター同封のマニュアルにしたがって設定する必要があります。設定が面倒な方はこの手順を省く事が出来るルーターをお選び下さい。

3.Wi-Fiを設定する

→パソコン以外のスマートフォンやタブレット、初期設定が必要無いルーターなどはWi-Fiの設定だけで無線LANが利用出来ます。設定も簡単。使用する機器で「Wi-FiをON」にし、一覧の中から無線LANルーター本体に記載のある「SSID」を見つけます。SSIDを選択したら同じくルーター本体に記載のある「暗号化キー」を入力し、認証します。
一度無線LANルーターに接続すれば次回から自動接続になるため、再度設定する必要はありません。

複数台接続した場合のIPアドレス

複数台接続しているといえど、元々の無線LANルーターや光回線は一つ。通常であれば同一のIPアドレスに複数台でアクセスしてしまう事になりセキュリティの観点から問題があります。これを解消するため、「プライベートIPアドレス」というものが自動で割り当てられます。多くの場合、接続を行った順番によってIPアドレスの下一桁が変わります。
パソコンでIPを固定設定等している場合、「IPアドレスが競合している」とのメッセージが表示される事があります。これは同一IPで二つ以上の機器が接続されてしまっている状態で、IPアドレスを割り振り直す必要があります。

光回線の同時接続のデメリット

前述の通り、IPアドレスを固定しにくい点や回線が混み合い通信速度が低下してしまう事がデメリットと言えます。家族と利用する場合などはメリットの方が大きいですが、企業や仕事として利用する場合、必ずしもWi-Fiの方が良いとは言えません。

有線LANで同時接続する方法は?

有線と無線で速さに差はある?

無線LANの場合、ルーターの性能や接続台数によって通信速度が低下してしまう可能性がありましたが、有線の場合は基本的に光回線の速度をそのまま利用出来ます。これは直接ケーブル繋ぐため、他の機器による干渉や距離やモノによる障害が無いからです。動画鑑賞などデータ通信量の多い通信を利用する場合は有線LANの方が速度・安定性ともに優れいていると言えます。

スイッチングハブを用意しよう

有線LANの方が通信速度や安定性の面で優れていますが、問題になるのは配線がゴチャゴチャしてしまう点。それを改善する手段として「スイッチングハブ」を使う方法があります。
スイッチングハブとは複数のパソコンをLAN接続する際のケーブルの集線・中継装置です。ただ集線・中継するだけなら従来のハブでも良いのですが、スイッチングハブに比べて通信速度・セキュリティの面で劣ってしまうため、企業などで利用する際はスイッチングハブをオススメします。

スイッチングハブはどこに売っている?

実際に商品を見たい方は家電量販店などに出向いて頂く必要がありますが、Amazonなどでも購入出来るため、通信販売で購入する方が便利です。比較も簡単で、接続出来る台数によって値段が変わってきます。

スイッチングハブの接続方法

有線LANの場合、ルーターとパソコンを直接繋いでいますがスイッチングハブを利用する場合はルーター→スイッチングハブ→パソコンのように間に一つ挟む形になります。全てLANケーブルでの接続になりますので必要な本数をご用意下さい。

まとめ

無線LAN・有線LANそれぞれのメリットとデメリットをまとめましたが、ひとことで言うと家庭などプライベートでの利用は無線LAN!企業など商用利用なら有線LAN!だと言えます。システムや社員のパソコンなどは有線LANで繋ぎ、来客用にWi-Fiを設置している企業なども多いので、目的や用途に応じて無線・有線を使い分けてみて下さい。