回線速度が遅い原因と改善方法8選【光回線でも速度が出ない?】

回線速度遅い!ということはありませんか。インターネットは、利用するときによって快適だったり遅くなったりします。そこには複雑な要因が絡み合っているため、通信がうまくいかないことは珍しくありません。悪くするとサービスの利用に支障をきたすこともあります。そのような状況に陥っている方の中には、「できることなら改善したいと思っているが、どうしたらいいかわからない」という方がいるのではないでしょうか?本記事はそのような方のために、広く知られている一般的な原因と対処法を紹介します。本記事を足がかりにして頂ければ、基本的な問題について自ら対処できるようになります。

インターネット(光回線)が遅いの基準

インターネット(光回線)が遅いときの基準を述べるとき、やや曖昧さが含まれます。理由は、回線状況が時々刻々と変化するものであり、その性能的な基準は、体感的なもので表現するしかないからです。光回線の一般的な規格は1Gbpsですが、これも規格上の理論値であって、通常この値は出ません。用途によって遅さの目安が違い、簡単に紹介すると下の通りです。

・ゲーム
環境同期のための通信を短時間で頻繁に実行する必要があり、pingのRTTで100msを超えると支障が出ます。

・低画質動画(インターネット動画)
大手コンテンツ配信事業者の推奨値で、約1~5Mbps必要です。

・高画質動画(アニメ・映画作品)
同じく大手コンテンツ配信事業者の推奨値をまとめると、10Mbps~20Mbpsが必要です。

回線速度の目安は以下でも解説しています。

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光回線が遅くなった時に考えられる原因5つ

光回線が遅くなった時に考えられる原因について、代表的なものを以下に挙げます。光回線の物理的な通信速度の限界は、両端の通信装置の速度によって制限されます。年々新技術が開発されており、10Gbpsを超える回線も普及してきているのに、なぜ遅くなるのか、1つずつ解説します。

原因1.PPPoEの通信にアクセスが集中

PPPoEは、イーサネットのフレームを認証のためにカプセル化します。このカプセル化と解除の手間がかかるので、アクセスが集中すると強いボトルネックになってしまうことが知られています。これを嫌う利用者は、IPoEに切り替えています。IPoEの場合、カプセル化不要でパケットを流すので、PPPoEよりも高速です。

原因2.ベストエフォート型のサービス

ベストエフォート型のサービスであることも原因になります。光回線を初めとする事業者の回線設備は、社会インフラであり不特定多数の利用者に提供するものですので、個々の利用者に性能を保証する義務がありません。そのため、利用状況によって帯域幅が不足することもあり、通信が遅くなります。

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原因3.ルーター・ONUの不具合

ルーター・ONUの不具合により遅くなることもあります。症状は、光レーザーの出力レベルの低下や、回路の電気特性劣化などがあります。すると、それに起因して送信信号波形が弱まったり歪んだりしやすくなります。そうなると、通信不良が生じやすくなり、パケット損失による再送処理が多発したりして、大きく通信速度が低下します。

原因4.プロバイダ・回線に障害がある

プロバイダ・回線に障害がある場合、予測することが不可能な遅延が発生します。原因としては、自然災害・DoS攻撃・人為的な回線切断事故・老朽化による設備故障などがあります。下記の2つのサイトは世界中のネットワークの障害を監視しており、発生状況を確認することができます。

DownDetector

https://downdetector.jp/

世界中のメジャーなサービスの障害報告をリアルタイムに収集・解析し、通知してくれるサービスです。グラフや地図を使ってわかりやすく表示してくれます。監視対象サービスはYoutubeやCallOfDuty
などで身近なものも多く、頼もしいサイトです。

ThousandEyes.com

https://www.thousandeyes.com/outages/

世界中の企業にネットワークトラフィックを多角的に解析するソリューションを提供する事業者です。物理的ネットワークをテレメトリ(遠隔情報収集)により解析しており、障害情報の地図も提供しています。

原因5.回線の契約プランが安かった

回線の契約プランが安いと、事業者が装置・ソフトウェアの設定上で通信速度の上限を設けるので、実際の通信速度はもっと下がります。ですから、自分の契約した回線速度を忘れてしまうと、「光回線なのになぜこんなに遅いのかわからない」と思ってしまいます。この場合は、契約プランを見直してより高速な契約プランに乗り換えることで改善できます。

光回線の速度が遅い時の改善方法8選

ここでは、光回線が遅い時の改善方法で、広く知られていて適用場面の多いものを紹介します。問題を改善したいとき、最初に一通り確認すると、より早く対処できる可能性が高まります。

IPv6サービスを利用

PPPoEを使っている方は、IPv6サービスを利用すると高速化できます。なぜかというと、事業者側の通信網でPPPoEの代わりにIPoEが利用できるようになるので、不要なカプセル化が削減できるからです。PPPは利用者のデータをカプセル化することで、認証機能を付与しています。これをIPoEに変更すると、ユーザーのLANから来たパケットは既にIPv6パケットなので、そのまま事業者網へ流すことができるため、カプセル化していた分のオーバーヘッドが削減され、高速化します。もし契約先がIPv6に対応していない場合は、対応している事業者への乗り換えを検討しましょう。

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ルーターの再起動

ルーターの再起動によって通信機能が回復する場合があります。ルーターの設定ミスや安全上の問題など、何らかの理由で一時的に通信拒否していることがあります。この場合は再起動することで初期状態に戻り、通信が回復します。例えば、夏季の猛暑日に発熱が上限値に達し、発火防止のため停止する場合や、未知の端末からの接続と認識して拒否する場合があります。

モデム・ONUの再起動

モデム・ONUの再起動も有効です。ルーターと同様に、利用者には不明に見える設計上の理由で、通信を拒否することがあるからです。

パスワード必要か

PPPoE方式の場合、ユーザーIDとパスワードで認証しているので、あらかじめ用意しておきましょう。パスワードを紛失しているのに慌てて再起動してしまうと、事業者に電話で確認してもらうなど、余計な時間がかかる場合があります。

無線Wi-Fiのルーターを買い換える

無線Wi-Fiルーターを買い換えることで、より新しい通信規格に対応した機種を導入でき、高速化する場合があります。Wi-Fiや光通信の多重化技術は年々進歩しているので、利用中の機種と最新機種の間で、性能格差が生まれていることがあります。その場合は、より高速な製品に買い換えることも、単純ですが効果的です。ただし、端末も最新機種の通信方式に対応していることが必要なので注意しましょう。

無線LANルーターの置き場所

無線LANルーターの置き場所は、利用端末との間に障害物がない場所にしましょう。電波は、障害物によって反射・吸収・遮蔽され、減衰しやすいものです。なるべく障害物を挟まず、できればアンテナ同士が向き合うのが望ましいです。

無線LANの接続台数を超過している

無線LANの接続台数を超過していると、それ以上の接続は帯域が空くまで待たされるか、接続拒否されます。これは、ルーターの備えているリソースが物理的に有限であり、実用的でない水準に性能を落とさないための動作です。最大接続台数は仕様として公開されていますので、用途に適した機器を導入しましょう。

プロバイダ・回線事業者の障害状況を確認

上述しましたが、プロバイダ・回線事業者の障害状況を確認することも重要です。多数の利用者を抱える通信事業者は、一般的に常時監視・故障対応の体制を敷いているため、回復可能な障害は短期間で収束します。長期間復旧に時間がかかる場合は、記者会見やホームページでの報告などが出ます。

【パソコンの問題】メモリ・キャッシュ

パソコンの問題の場合、メモリ・キャッシュに原因がある場合がありますので、解説します。これを改善する対策はいくつかあるので、最も改善のインパクトが大きいと想定される対策から優先的に適用しましょう。

メモリ不足の問題

OSは動作中にメモリ容量が足りなくなった場合、HDDなどの記録用ストレージをメモリの代わりに使用し始めるのですが、この動作をページングといい、非常に低速化します。この場合は、メモリを増設する・HDDをSSDに換える・ソフトウェアのメモリ割り当て量を増やす、という対策で改善することができます。

キャッシュの問題

キャッシュとは、ブラウザなどが頻繁なダウンロードなどの時間のかかる動作を省略するため、あらかじめ一度取得したデータを手元に残しておくものです。利用者が同じデータをまた必要としたとき、変更されていなければ、ダウンロードせずに再利用するので、高速化できるというわけです。キャッシュされるデータが大きければ大きいほど、その恩恵は大きくなるので、キャッシュメモリ容量の上限設定値は充分大きく設定しましょう。

光コラボ・NURO光に乗り換える

光コラボ・NURO光に乗り換えることも、高速化のために有効です。なぜなら、光回線網における基幹回線部分は、元政府機関であるNTTが最大手であり、各事業者に貸し出しているからです。もう一つの理由は、経済基盤の強い大手企業の方が、設備投資に余裕があり、高速なサービスを提供できるからです。そのため、NTTと各社が連携してサービスを提供する光コラボや、SONY系列のSo-netが提供するNURO光に乗り換えることは常に検討する価値があります。

1Gbpsの回線がおすすめ

1Gbpsの回線がおすすめできる理由は、宅内の設備投資が最小限で済むことに尽きます。有線LANの普及品で考えたとき、通信速度の規格上限値は、CAT-5eケーブルの上限規格である1000BASE-Tの上限速度1Gbpsです。これを上回る製品を導入するとなると、10GBase-Tを導入することが考えられますが、そのためには端末(またはネットワークインターフェースカード)・LANケーブル・ルーターの買い替えが必要になります。そうすると、工事費用・物品費用ともに大きく増加してしまいますが、そもそも事業者の回線を占有することはできないので、その最大性能までは出せる見込みは事実上ありません。ですから、コストパフォーマンスを考えたとき最も多くの人におすすめできるのは1Gbpsの回線です。

まとめ

インターネットは世界中の事業者および個人が相互に接続している、地球規模の通信網です。そのため、一個人が契約している回線部分は全体と比較すればごくわずかであり、様々な要因で通信速度が落ちます。ですが、特別難解な専門知識が無くともできることは多くあります。本記事ではそうした一般性の高い良く知られた対策を紹介しました。光回線なのに通信速度が遅くて悩んでいる方は、まずはここで紹介した方法を試してみてください。もし改善されない場合は、より詳しい情報を探す方向へシフトすると、効率よくステップアップできます。

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