300kbpsが一体どのぐらいの速さなのか、よくわからなくて困っているという人はいませんか?300kbpsと言えば、UQモバイルの節約モードでこの値が出てきます。また、格安SIMでもこの速度が通常の通信速度であるものがあります。この速度に制限されてしまうとテキストページの表示以外、何もできなくなってしまうと思っている方もいるかもしれませんが、意外とそんなことはありません。本記事では、300kbpsではどんなことに適しているのか、具体的に解説します。本記事を読んで頂くと、300kbpsを基準として、他の速度水準についても用途に適しているか判断することができるようになります。また、実際に300kbpsの速度で利用しなければいけなくなったとき、無理なく適切な利用方法を選択することもできるようになります。
通信速度「300kbps」はUQモバイルの節約モードの速さ
UQモバイルの節約モード(低速モード)の速度は300kbpsです。このモードは公式アプリで簡単にON/OFFを切り替えることができます。また、節約モードでは速度300kbps制限の代わりに「データ量を消費しない」という強みがあり、うまく使えば非常に便利です。300kbpsで我慢できれば実質「使い放題」です。
au・ドコモ・ソフトバンクのような大手キャリアブランド、からiijmio、mineo、楽天モバイル、ahamoのようなmvnoに乗り換える人も増えています。3gb・5g・20gb(ギガ)のモバイル通信が格安月額料金で使い放題。サブ端末と切り替えてデュアル使いできます。
ターボ機能とは
ターボ機能とは、ポータルアプリで節約モードと高速モードを切り替える機能のことです。動画・音楽のストリーミング再生など、通信速度が必要とされる場面でのみ、高速モードにすることで、データ量の消費を最小限に抑えることができます。
節約モードのコスパ
節約モードのコスパは、かなり良いです。300kbpsではどうしても困る場面以外は、常時節約モードにしておけば、月間のデータ量の消費を最小限に抑えることができます。ということは、データ量のプランを低価格のものにすることができます。また、容量上限を超過するリスクも最小限になります。
linemoは最大300kbpsで使い放題SIM
linemoのミニプランは月額900円で使い放題のプランを行っています。
3GBまでは通常の速度で使えて、3GBを超えると最大300kbpsに制限にされた状態で使い放題になるという新しいタイプのプランで、基本料金が安いのが魅力です。
つまりlinemoでも最大300kbpsで我慢できるなら「使い放題」ということになります。
このように最大300kbpsで使い放題になる格安SIMが登場しています。
あとは、使用頻度の高い動画・YouTube、line通話、ナビが使えるのかがポイントですね。
通信速度「300kbps」はどれくらいの速度?
300kbpsの体感速度ははっきりって、かなり遅いです。画像を送るだけで数秒必要ですし、まとまったファイル送るとなるともはや苦痛になります。動画やゲームを見る気にはなれません。それが、200kbpsとなるとさらに輪をかけて遅いわけです。ではこの両者を比較したときどうなるのか、できることを比較してみましょう。
300Kbpsはどのくらいの速度?
300kbpsとは1秒間に300kbitのデータを転送できるという意味です。
テキスト中心のサイトや音楽ストリーミング程度であれば問題なく楽しめる速度です。
300Kbpsは何Mbps?
よく耳にする1mbpsは1000kbpsです。300Kbpsは0.3Mbpsと言い換えることもできます。
1Mbpsの3分の1のデータ転送量になります。
200kbpsと300kbpsでできることの違い
200kbpsと300kbpsでできることの違いを整理すると、以下のようになります。200kbpsは本当に最低限だけ。300kbpsになるとほんの少しだけできることが増える、という具合になっています。どちらも贅沢はできませんね。
200kbpsは以下の記事で解説しています。
用途 | 200kbpsの使用感 | 300kbpsの使用感 |
動画・低画質 | 〇 | 〇 |
動画・標準画質 | ✕ | ✕ |
動画・高画質 | ✕ | ✕ |
音楽・低音質 | 〇 | 〇 |
音楽・標準音質 | ✕ | 〇 |
音楽・高音質 | ✕ | ✕ |
メール | 〇 | 〇 |
SNS | 〇 | 〇 |
カーナビ | 〇 | 〇 |
Webサイト閲覧 | 〇 | 〇 |
ゲーム・リアルタイム | ✕ | △ |
ゲーム・非リアルタイム | △ | 〇 |
「200kbps」VS 「300kbps」LINE通話するならどっち?
200kbpsVS300kbpsLINE通話するならどっちでしょうか?答えは簡単です。もちろん300kbpsですね!通信速度に比例して、消費する時間の長さが決まるので、当然少しでも高い方がいいです。LINE通話アプリが通信速度によって異なる動作をするということもありません。ただし、200kbpsでもLINE通話は快適にできますので、追加コストがある場合は、無理に300kbpsに契約を変更する必要はありません。
さらに遅い通信制限で体感する128kbpsは以下の記事で解説しています。
スマホの通信制限は以下の記事で解説しています。
300kbpsでできること!【動画・YouTube・line通話・ナビは?】
300kbpsでできることを用途別にまとめると、以下のようになります。
LINE通話
LINE通話は問題なくできます。普通に電話同士で通話すると、電話代がかかります。ですがLINE通話であれば、相手が電話ではない場合、通話料がかかりません。したがって、長時間電話する人ほど電話代を節約することができます。
WEBサイト閲覧
WEBサイト閲覧は情報検索であれば、快適にできます。例えば、勉強のための調査や、技術情報の収集などです。画像・動画を豊富に載せているサイトの閲覧は、かなり画面表示が遅くなるので不便です。
SNS
SNSのタイムラインには、写真や動画が頻繁に投稿されます。また常に新しいファイルになるので、通常のWeb閲覧の場合とは異なり、キャッシュが効きにくいです。そのため、300kbpsでは遅さが目立ち、強いストレスを感じることになります。特定ユーザーと会話をするダイレクトメールやチャットだけであれば全く問題ないです。
アプリ | 閲覧内容 | 合計データ量 | bps換算値 | 300kbpsの
快適度 |
タイムライン
10分 |
60MB | 800kbps | ✕ | |
タイムライン
10分 |
50MB | 660kbps | ✕ | |
タイムライン
10分 |
140MB | 1.86Mbps | ✕ |
カーナビ
カーナビでよく使われる2つのアプリを比較してみました。多い方で12MBですから、これを1秒あたりに換算すると、約3KBです。すると、300kbpsでも充分だということがわかりますね。
アプリ | 通信量/h | bps換算値 | 300kbpsでの使用感 |
GoogleMap | 7MB | 15kbps | ◎ |
Yahoo!カーナビ | 12MB | 26kbps | ◎ |
音楽
音楽はストリーミング再生の場合、音質と代表的な推奨通信速度の関係は以下の表の通りです。
音質 | 推奨通信速度 | 300kbpsでの使用感 |
低 | 128kbps | 〇 |
中 | 260kbps | 〇 |
高 | 500kbps | ✕ |
高音質でも実はMbps単位の通信速度は必要ありません。ただし、300kbpsで考えると、標準音質であれば問題なく楽しむことができます。高音質になると、音飛び・ノイズが増加し、ストレスが増加します。
動画(YouTube)
Yoututbeの画質と推奨通信速度は以下の表のようになります。300kbpsで問題なく視聴できるのは、低画質の144p・240pの2種類です。144pは余裕をもって視聴できますが、240pだと回線状況によって、画像の乱れや一時停止など、支障が生じやすくなります。画質が求められるようなコンテンツ(例:ライブ映像・アニメなど)は少々楽しむことが難しくなりますが、そうではない情報系コンテンツであれば、画質を落としても動画から得られるものはほとんど変わらないことが多いので、適宜画質を落としての視聴をおすすめします。
YouTube・動画が遅いときの対処法は以下で解説しています。
動画の解像度 | 推奨通信速度 | 300kbpsでの使用感 |
4K | 20 Mbps | ✕ |
HD 1080p | 5 Mbps | ✕ |
HD 720p | 2.5 Mbps | ✕ |
SD 480p | 1.1 Mbps | ✕ |
SD 360p | 0.7 Mbps | ✕ |
低画質 240p | 0.3 Mbps | 〇 |
低画質 144p | 0.2 Mbps | 〇 |
ゲーム
ゲームでは、リアルタイムにサーバーと高速通信をする必要がないものであれば、ロード時間はかなりかかりますが、問題なく遊ぶことができます。例えばソロプレイのゲームや、ターン制のゲームです。
まとめ
300kbpsというと、128kbpsより少しましではあります。とは言っても、単位はkbpsなので、1Mbpsにも満たないわけですから、やはり、とてつもなく遅いという印象を受けやすいです。ですが、実は300kbpsの通信帯域を”1つのアプリが単独で使用する前提”であれば、意外と多くの用途で使えるのです。特にカーナビのデータ消費量の少なさには驚かれた方もいるでしょう。”コンテンツの見た目の質”は多少我慢して、必要な情報を得ることに絞って利用することで、低速環境でも最低限の実用性を確保することができます。速度制限をされた場合には、ぜひ本記事を参考にして乗り切ってください。