「よし、インターネットを引こう!」と思っても、
「回線はどこがいいのかな?」「あれ?回線とプロバイダって別物?」と混乱してしまいますよね・・・。
インターネットをはじめて(久しぶりに)導入するなら、回線事業者とプロバイダの違いを知っておく必要があります。そうしないと、業者に誘導されてものすごく損していた!なんてことになってしまうかも?
今回の記事では回線事業者とプロバイダの違い、それぞれをいつ契約するのかなどを解説します。
プロバイダと回線事業者の違いは?2社契約してたっけ?
これまで何気なくインターネットを契約していた場合、これからはじめてインターネットを導入する場合はインターネットに接続する仕組みを考えたことはないでしょう。
インターネットに接続する場合は、プロバイダと回線事業者、両者への契約が必須です。どのインターネットユーザーもこの2つの仕組みを利用しています。
回線事業者とプロバイダは何が違う?
回線事業者とプロバイダの違いを確認していきましょう。
回線事業者
物理的な線を貸している業者が回線事業者です。インターネットは世界中で通信が行われますが、実は全て"回線"という物理的なケーブルで繋がっています。この物理的な回線を提供しているのが回線事業者です。
道路がないと車が走れないように、この回線に契約しないとあなたは"通信"を行うことができません。携帯で言えば、ずっと圏外の状態です。
・プロバイダに比べると種類は限られている!代表的な回線事業者
回線事業者は、物理的な通信インフラを提供しているため会社の数が多くありません。
光回線
→フレッツ光、auひかり、光コラボレーション、コミュファ光
CATV
→JCOM
モバイルルーター
→UQWIMAX、Ymobile
・ネットの速度や安定性は回線で決まっている!
最近は光ファイバーを利用した光回線が有名ですが、回線には他にも種類があります。
例えば
光回線
ADSL回線
CATV回線
ISDN回線
などの種類があります。
携帯電話やモバイルルーターにも
docomoのXi
auのau 4GLTE
WIMAXのWIMAX
など必ず回線があるのです。
そして、店舗や広告で速度○○kbpsと宣伝されていますが基本的に速度や安定性は回線の種類に依存します。固定回線では、今は光回線が主流になりましたが大手回線事業者のフレッツ光ではADSL回線も提供しています。
つまり、回線事業者の中には復数種類を提供している会社もあるということですね。
プロバイダ
本来、プロバイダという用語はインターネット業界以外でも使われますが、特にネット業界で使用される場合はISP(インターネットサービスプロバイダ)と呼ばれることもあります。
プロバイダの役割は"インターネットに繋げる"ことです。「え、回線と何が違うの?」と思う方もいるかもしれませんが、回線とインターネットは別物です。
回線が通信を行う物理的なケーブルであるのに対して、インターネットとは世界中のコンピュータ同士が形成するネットワークのことです。
手元にパソコンを2台用意して、ケーブルで接続すればネットワークを形成することはできます。しかし、世界規模のネットワークに接続して色々な情報を収集したり音楽、動画コンテンツを楽しんだりするには、特別な手続きが必要になるということなのです。これがインターネットへの接続であり、プロバイダの役割になります。
・プロバイダは回線さえあれば事業として参入ができるので社数が多い
プロバイダは、回線さえあれば事業として参入が可能であるため社数が多いのが特徴です。日本の固定回線のプロバイダ数は100社を超えるとも言われていることからもこのことが分かると思います。
代表的なプロバイダと言えば、
OCN
Yahoo!BB
BIGLOBE
DTI
WAKWAK
など、数えきれないほどの数があります。
しかし、プロバイダはあくまでインターネットにつなげるだけの業者になりますから
インターネットの質を決めるのはあくまで回線です。
回線が同じであればネット環境は同じであると考えていいので、プロバイダ選びは料金のみで行うと良いでしょう。
プロバイダが提供するサービス
プロバイダの主な仕事はインターネットへの接続ですが、実はインターネット以外にも色々なサービスを提供しています。ここでは参考程度にプロバイダの役割をお教えしましょう。
・プロバイダが提供するサービス
メールアドレス
ウイルスチェック(セキュリティソフト)ソフト
ホームページやブログスペース
音楽、映像コンテンツ
IP電話(ひかり電話)サービス
普段意識することは少ないかもしれませんが
プロバイダは上記のように様々なサービスを提供しています。
もちろん、1社のプロバイダが復数社の回線事業者と契約を結んでいる場合もあるので「この回線事業者がこのプロバイダ!」というふうに一対一対応になっているわけではないので分かりにくいと感じる人もいりかもしれませんね。
以上が回線事業者とプロバイダの違いです。回線業者だけ契約してもネットができないし、プロバイダだけ契約しても通信ができないのでインターネットは使えません。ですから、あなたがインターネットを使いたいと思ったら必ず回線事業者とプロバイダに接続する必要があるのですね。
回線事業者とプロバイダはいつ契約する?別々に契約するの?
回線事業者とプロバイダは沢山の数ありますから、「インターネットの申込みは大変だ・・・」と思った人もいるかもしれません。しかし、業者もその点はしっかりと心得ていますので心配は無用です。
インターネットの申込み経路は以下のようなものがありますが、
ネット申込み
キャリアショップ
電気屋
大抵は回線、プロバイダどちらかの申込み時にもう片方を自動的に勧められることになっていますから心配する必要はありませんね。
1社でまとまっている契約はないの?
回線とインターネットの契約を一手に引き受けている会社はないのでしょうか?
実は、あります。
モバイルルーターで有名なWIMAXはUQコミュンケーションズが提供する無線インターネットです。
このサービスはUQWIMAXが回線を提供しているのですが、GMOとくとくBB、BIGLOBE WIMAXなど多数のプロバイダが存在しています。しかし、WIMAXの契約は1社でOKで、回線とプロバイダを分けて契約する必要はありません。
ユーザーからするとUQWIMAXで購入しても他のプロバイダで契約しても同じサービスを受けられるのです。これはUQと他プロバイダの関係が販売元と"代理店"のような関係になっているからです。
・携帯電話も一社でネットが出来ている!
携帯も各キャリアに契約するだけで、ネットが使えていますよね?
auやdocomo、SoftBankはそれぞれ回線を保有しているので回線事業者としての役割を担っています。それではプロバイダの役割どこで担われているのでしょうか。
実は、携帯の契約時にみなさん300円くらいのオプションに加入しているはずなのですが、加入した記憶はありますか?このオプションなんで入らなければいけないの?と思う人も多いのですが、これがパソコンで言うプロバイダと同じ役割なのです。
こうした事例からも分かるように、インターネットの裏には必ず回線とインターネットへの接続という2つの概念が潜んでいるのです。
プロバイダと回線事業者の光コラボレーションがおすすめ
プロバイダと回線事業者が一社にまとまっているサービスは光コラボレーションです。
光回線の速さは通常、どの回線でも最大1GBpsの速度がでます。
光コラボレーションにはSoftBank光やauひかり、ドコモ光などがありますが、携帯電話のキャリアに合わせてそれぞれのサービスを契約することで携帯電話の月額料金などで割引を受けることができます。
そのため、プロバイダと回線事業者を同時に契約できて料金的にも安くなる光コラボレーションを選択すれば間違いはありません。
まとめ
今回は回線事業者とプロバイダの違いを解説しました。契約前にこれらの違いを覚えておけば、いざという時に慌てることはありません。