ADSLの速度が遅くてお困りですか?
それとも料金が安いADSLを検討中でしょうか?
この記事では、下記のようなお悩みを抱えた方の問題を解決します。
すでにADSLを利用している方
・ADSLの速度が遅いから改善したい。
・他の回線に乗り換えを検討しているが、費用が高くならないか不安。
これからADSLを利用したい方
・ADSLは安いと聞いたけど、速度が遅そう…
今は光回線の需要が非常に高まっていますが、実はADSLにも良い点があります。
この記事を読むことによって、ADSLを契約するメリット・デメリットがわかります。
ADSLの速度を改善する方法もお伝えします。
また、ADSLと光回線の比較も行なっていますので、是非参考にしてください!
ADSLの平均速度はどれくらい?
ADSLの通信速度は、下り最大速度50Mbps、上り最大速度5Mbpsとなります。ただし、ここでいう最大速度はあくまでも理論値となります。
ADSLは、自宅とNTT交換局との距離や、宅内でのネットワーク環境など、様々な影響を受けて速度が変わります。
いわゆるベストエフォート型のサービスとなるので、「速度については最大限の努力はするが保障はしない」といったものになります。実際の通信速度は、理論値を下回ることがほとんどで、平均速度は下り10Mbps~,上り1Mbps~程度となります。
出典元:http://www.eaccess.net/service/about/speed.html
ADSLの速度は遅い?
ADSLの平均速度である下り10Mbpsは、動画再生(youtubeの画質1080p(HD)程度)であれば問題なく使用できます。ADSLの平均速度が出るような環境では、Webサイトの閲覧はもちろんのこと、ファイルのダウンロードや動画再生もストレスなく使用できるレベルだと言えるでしょう。
画質 | 必要な通信速度 | 1時間で消費するデータ量 |
144p(最低画質) | 120kbps〜215kbps(平均180kbps) | 平均81MB/時間、1GBで12.6時間 |
240p(低画質) | 235kbps〜350kbps(平均270kbps) | 平均122MB/時間、1GBで8.4時間 |
360p(普通画質) | 330kbps〜680kbps(平均530kbps) | 平均239MB/時間、1GBで4.3時間 |
480p(高画質) | 700kbps〜1.2Mbps(平均800kbps) | 平均360MB/時間、1GBで2.8時間 |
720p(超高画質) | 1.4Mbps〜2.0Mbps(平均1.8Mbps) | 平均810MB/時間 |
1080p(超絶画質) | 2.4Mbps〜3.8Mbps(平均3.0Mbps) | 平均1.4GB/時間 |
出典元:https://kakuyasu-sim.jp/youtube
ADSLとは?
ADSLは、Asymmetric Digital Subscriber Lineの略で、「非対称デジタル加入者線」といわれるものになります。アメリカでは1997年よりサービスが開始されていて、日本では1999年末からNTTが接続実験サービスを開始しています。
既に皆さんの生活で必要不可欠となっていた電話用のアナログ回線を使用するため、工事コストを最小限に抑えることができました。光回線が通っていない山奥など、エリアが広いことも特徴の1つです。ただし、NTT交換局との距離が遠いと速度が低下するという特徴もあります。
現在は光回線を使用する方が多いですが、2000年代に入り、広く一般家庭に普及したネットワーク回線となります。
ADSLの回線速度と距離の関係
前述したように、ADSLは自宅とNTT交換局との距離によって回線速度が大きく変わります。
1km以内であれば契約したプラン通りの回線速度が出ることが期待できますが、1kmを超えた辺りから徐々に回線速度が遅くなります。40Mbps~50Mbpsの回線を契約している方であれば2km時点でおよそ半分の回線速度になってしまいます。7kmになると、契約プランに関わらず、ほとんど速度が出なくなってしまいます。
出典元:http://www.eaccess.net/apply/guide/
自宅とNTT交換局の距離を知りたい方は、こちらから調べることができます。
内容を確認したうえで、ログインした後に使用可能です。
・ご利用の地域がNTT東日本の方はこちら
NTT東日本の線路情報開示システム
http://www.ntt-east.co.jp/line-info/
・ご利用の地域がNTT西日本の方はこちら
NTT西日本の線路情報開示システム
https://www.ntt-west.co.jp/open/senro/senro_user_index.html
ADSLの料金は安い?
ADSLは、現在主流の光回線と比較すると料金は安い傾向にあります。
光回線は、マンションタイプで平均月額3000円程度、戸建てタイプで平均月額5000円程度となりますが、ADSLは2000円~3000円程度で契約することができます。
参考までに、業界最安値と宣伝しているYahoo! BB ADSLの「Yahoo! BBバリュープラン」は以下となります。
12Mプランは月額およそ1800円となりますので、一般的な光回線のプランと比較して半額程度で契約することができます。
タイプ | エリア | Yahoo! BB バリュープラン12M | Yahoo! BB バリュープラン50M |
通常タイプ | NTT東日本
エリア |
1,801円〜 | 2,564円 |
NTT西日本
エリア |
1,808円〜 | 2,571円 | |
電話加入権
不要タイプ |
共通 | 3,393円 | 4,156円 |
出典元:https://bbpromo.yahoo.co.jp/adsl/price.html
ADSLは終了するの?
NTT東日本 / NTT西日本は、ADSLの回線サービス「フレッツ・ADSL」の提供を2023年1月31日で終了すると発表しています。
なお、新規受付はすでに2016年6月末で終了しています。
また、ADSLのユーザー契約数がトップだったYahoo! BB ADSLですが、2019年2月28日をもって新規の申し込みを終了しています。
このように、ADSLは徐々にサービスが終了する流れになっています。
自分の速度を測ってみよう
インターネット速度は以下のサイトにアクセスすることで計測可能です。
動画配信大手サイトのNetflixが提供するサービスで、アクセスするだけで下りの回線速度を計測することができます。
インターネット回線の速度テスト Fast.com
https://fast.com/ja/
インターネットをするのに必要な速度の目安は?
インターネットに必要な速度は用途によって違いますが、10Mbps程あれば問題ありません。通信が安定していれば2Mbps程度であっても動画再生やオンラインゲームは問題無く使用できます。
ADSLの速度を改善する方法6つ
ADSLの速度を改善する方法を6つご紹介します。
1.接続機器(スマフォやPCなど)の再起動
まずはネットワークに接続している機器(スマフォやPCなど)を再起動してみましょう。ADSLモデムなどに問題がない場合は、改善する場合があります。
2.ADSLモデムの再起動
ADSLモデムの再起動をしてみましょう。ADSLモデムを長期間起動していると、リンク速度が最適化されないために通信速度が遅くなることがあります。リンク速度とは、ADSLモデムとNTT収容局までの間の速度のことです。ADSLモデムの再起動は以下の手順で実施します。なお、ご使用の環境により接続方法が異なる場合があるかと思いますので、その際は各機器のマニュアルなどをご確認ください。
1.PCやスマフォ、電話などの電源を切ります。
2.電話対応機器、無線LANルーターなどがあれば電源を切ります。
3.ADSLモデムの電源を切ります。
4.5分ほど待ちます。
5.逆の順番で電源を入れていきます。
電源ランプが点灯し起動されたことを確認してから次の機器の電源を入れます。電源ランプが点灯しなかったりアラームランプが点灯している場合は各機器のメーカーに問い合わせてください。
3.家電機器の場所替え
家電機器の発信するのノイズがモジュラーケーブルに影響をして速度が遅くなる場合があります。電子レンジなどの家電機器をネットワーク関連の機器から遠ざけるなど、場所を変えてみることもおすすめです。
4.帯域調整依頼
プロバイダーに帯域調整を依頼することにより、ネットワーク速度が改善することがあります。ただし、帯域調整とは回線事業者側の設備で、速度を落としてノイズに対する耐性を強めて、通信の安定化をはかる作業となるので、速度が落ちる可能性が高いです。
5.接続ケーブルの交換
モジュラージャックからADSLモデムまで接続しているモジュラーケーブルを交換してみましょう。もし劣化が原因で速度に影響していたとしたら効果があります。また、長いケーブルを使用していた場合は、ノイズの影響を受けやすいので短いケーブルに交換がおすすめです。ノイズに強いタイプのモジュラーケーブルを試してみるのもいいでしょう。
もし、LANケーブルを使用している場合は、LANケーブルの交換も試してみてください。古いLANケーブルだと最大10Mbpsしか出ないものもありますので、速度がどれぐらいでるケーブルなのか確認することもおすすめします。
6.無線LANルーターの交換
WiFiを使用されている方は無線LANルーターを使用しているかと思います。もし無線LANルーターが古い場合は、WiFiの通信規格が古く最大速度が出なくて、ボトルネックになっている可能性があります。もし、通信規格が「IEEE802.11b」だと最大で11Mbpsしか速度が出ないため、それ以上の速度が出るプランに契約していたとしても通信速度は遅くなってしまいます。また、無線通信も電化製品のノイズに影響を受けやすいので、場所などの確認をおすすめします。
通信規格と最高通信速度/使用周波数帯
無線LAN規格 | 通信速度(最大) | 周波数帯 |
IEEE802.11ad | 6.7Gbps | 60GHz帯 |
IEEE802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11n | 300Mbps | 2.4G帯/5GHz帯 |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
出典:https://www.iodata.jp/product/network/info/base/kikaku.htm
光回線の乗り換えもおすすめ
光回線とADSLは違う?
現在主流の光回線ですが、ADSLと何が違うのでしょうか?
まず、使用する回線が違うので通信速度が違います。
光回線は光ファイバー回線を使用しますが、ADSLは電話回線を使用します。
そのため接続方式が違うので、通信速度が違ってくるのです。
光回線の最大通信速度が数Gbpsなのに対して、ADSLは下り最大50Mbpsとなるので20倍近くの差になります。
そのほかには、対応エリアが違います。
光回線は光ファイバーを敷設できるエリアとなりますが、ADSLは電話回線の敷設できるエリアとなりますので広い範囲をカバーすることができますが、NTT交換局から遠いと通信速度は遅くなるため、「有効」なエリアとしてみた場合は光回線の方がメリットがあります。
光回線にするとどれくらい速くなる?
以下は、RBB SPEADTESTで速度を計測したユーザーの結果を集計した回線速度ランキングTOP10です。(2019/3/5時点データ)
TOP1~TOP10までのすべてで平均速度下り100Mbps以上の結果となっています。ADSLの実測値はおよそ平均で10Mbpsとなるので、光回線の通信速度はかなり速いといえるでしょう。
順位 | 回線事業者
回線種別 |
測定値(Mbps) | プロバイダ | |
下り | 上り | |||
1 | So-net(ソネット)
So-net NURO 光(最大2Gbps) |
703.4 | 715.4 | So-net |
2 | その他(光コラボなど)
@T COMヒカリ |
683.6 | 453.2 | @T-com |
3 | NTT東日本
So-net光コラボレーション |
500.4 | 66.4 | So-net |
4 | NTT西日本
ぷらら光 |
488.1 | 398.3 | ぷらら |
5 | NTT東日本
NTT東 フレッツ 光ネクスト ギガマンション・スマート(最大1Gbps) |
397.5 | 566.8 | IIJ/IIJ4U/IIJmio |
6 | ...
NTT東西 フレッツ 光ネクスト ファミリータイプ(最大100Mbps) |
382.9 | 63.5 | その他 |
7 | NTT東日本
NTT東 フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマート(最大1Gbps) |
299.8 | 119 | OCN |
8 | KDDI(auひかり)
KDDI auひかり ホーム5ギガ |
259.4 | 270.6 | So-net |
9 | ...
NTT西 フレッツ 光ネクスト マンション・スーパーハイスピードタイプ隼(最大1Gbps) |
132.7 | 174.3 | ... |
10 | NTT東日本
NTT東 フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマート(最大1Gbps) |
104.7 | 561.7 | BIGLOBE |
出典元:http://speed.rbbtoday.com/ranking/detail/yes-fixe-line-giga#yesterday
まとめ
ADSLを契約するメリット
・料金が安い
・対応エリアが広い
・もし、自宅とNTT交換局が近い場合は速度に問題ない
ADSLを契約するデメリット
・光回線と比較すると速度が遅い
・自宅とNTT交換局が遠い場合はかなり速度が遅い
・近い将来サービスが終了するので、回線の乗り換えが必要
条件が合った方には料金が安い点でADSLはおすすめですが、
通信速度や将来性を考えると、これからインターネットの契約をする方は、光回線がおすすめです。