Androidスマホが充電できない?原因と対処法6選

Androidスマホを使っているとき、充電できないで困ることはありませんか?スマホのバッテリーは経年劣化によって段々と充電性能が落ちてきます。ですが、経年劣化するには早すぎると感じることがあります。本当に経年劣化なのか、不良品なのか、使用方法が悪いのか、自分で判断できずに困っている方は多いのでないでしょうか?本記事では、そんなとき何が起きているのか、どうすれば問題を解決できるのかを解説します。本記事を一読頂けば、充電できない場合に自分で対処できるようになります。

Androidスマホが充電できないパターン6つ

Androidスマホが充電できないパターン6つを紹介します。実は、iPhoneと共通に使える知識がほとんどです。

1.USBケーブルが壊れている

機械的な劣化は、頻繁に力を加えるところに一番早く発生します。一番発生しやすいのが、曲げたり、潰したり、抜き差しを繰り返したりするUSBケーブルです。症状は、以下の通りです。

・電源に接続しているのに充電されない
・接触不良により接続が認識されにくい
・いつまでも充電が終わらない(電池残量が100にならない・1%増えない)
・充電が途中で止まる

2.電力消費が激しい

バックグラウンドでいくつもアプリを起動していると、消費電力が激しく思うように充電できないように見える場合があります。特にゲームアプリを立ち上げたままにしていると、消費電力が大幅に増加します。使っていないアプリは落とし、バックグラウンド通信もしないよう設定すると消費電力を押さえられます。症状は、以下の通りです。

・充電しているのに減る・または増えない
・減り方が早い

3.充電器のコネクタ端子が故障

充電器側のコネクタがUSB-TypeAの場合、初期の規格なので耐久性が低いです。これは、長方形でmicroUSBやType-Cよりも一回り大きい、USBコネクタの中で最もよく見られる形状のものです。この端子の特徴は以下の通りで、USBケーブルの次に壊れやすいです。

・開口が大きくホコリ・異物が入りやすい
・シールドが長方形なので強度的に弱い
・抜き差しのとき位置ずれの余地があり、端子の負担が大きい

4.バッテリーの劣化

バッテリーの劣化は必ず発生します。通常の充放電の繰り返しで、概ね2年程度でバッテリーの容量低下が目立つようになります。現在のモバイルバッテリーの主流はリチウムポリマー蓄電池で、他の形式の電池よりも優れた特性を持っていますが、やはり劣化します。通常の充放電以外に、特にバッテリーの劣化を引き起こす原因が3つあり、下記の通りです。

バッテリーの劣化原因1.過放電

充電残量0%で放置すると、過放電が進行します。安全装置が働かず、発熱を起こす危険性まであるから要注意です。リチウムポリマー電池には過放電保護回路が必ず組み込まれていますが、自己放電により過放電は進行します。

バッテリーの劣化原因2.過充電

過充電のまま放置することも、実は劣化の原因になります。100%のまま充電し続けると、内部の電圧が高く劣化が進みます。これも安全装置が働きますが、劣化を無くすことはできません。

バッテリーの劣化原因3.高温

自動車のダッシュボードや、暖房器具の近くなど高温環境に放置すると、劣化が進むだけでなく、発熱・発火の原因になります。

5.充電器自体が故障

充電器自体が故障している場合、初期不良・寿命が考えられます。症状は、以下の通りです。

・100%と表示されていても充電できない
・充電が途中で止まってしまう
・充電ランプが点灯しない
・充電に不自然に時間がかかる
・画面が点灯しない
・充電器自体を充電したとき、あまりにも早く充電が終わる

急速充電について

急速充電について注意があります。急速充電対応のはずなのに低速充電になっているからといって、故障とは限りません。スマホ本体・充電ケーブル・充電器がそれぞれ急速充電に対応しているのか、どの急速充電規格に対応しているのか、仕様をよく確認しましょう。急速充電ができないだけで故障と決めつけるのは早計です。

6.コンセントに電源が来ていない

これは自宅では問題になることはあまりなく、商業施設などでまれにあります。壁やテーブルに備え付けのコンセントから充電してよい施設は多くありますが、節電のために電気を止めている場合があるので、複数個所で充電できるか試してみるとすぐにわかります。カラオケボックスなど、部屋に1か所しかコンセントが無い場合はわかりにくいので、店員に直接聞いてみましょう。

Androidスマホが充電できない時の対処法6つ

Androidスマホが充電できないとき、どこに問題があるのか切り分けながら
原因箇所を絞り込んでいく必要があります。以下のようにすると速やかに問題を特定できます。なお、ここではモバイルWiFiルーターの場合も充電器として扱います。

1.USBケーブルを予備と入れ替えて充電確認

原則として、最も故障が発生しやすい箇所、すなわち機械的な負荷を一番かけているUSBケーブルから確認します。準備として必要なことは、必ず予備ケーブルを1本用意しておくことです。充電に不具合がでたとき、予備ケーブルに交換して問題なければ、問題個所はUSBケーブルの異常だとわかります。ちなみに、microUSBやType-Cは、前の世代の反省点を活かして強度が向上しています。

2.アプリを全て落とす

アプリの消費電力が問題でないことを確認するため、アプリを全て落とした状態で充電します。そこから問題なく充電できれば、消費電力の問題だとわかります。

3.充電器交換(端子摩耗劣化)

予備ケーブルで充電しても問題がある場合、充電器側端子の摩耗劣化を疑います。この確認のためには、複数のコンセントまたは充電器での充電を試してみましょう。コンセントから直接充電できるケーブルなのに、充電器に繋ぐと充電できない場合、充電器側端子がおかしいことがわかります。端子の変状は肉眼で確認できる場合もありますので、覗いてみましょう。ホコリの場合はエアダスターで清掃すると効果的です。端子金属の損耗や、シールド(コネクタ外形の銀色の金属部分)が変形している場合、接触不良になります。

4.充電器交換(本体故障)

充電器が正常に動作しているか確認し、LED・画面の表示に異常があれば故障しているので、交換します。

5.スマホ本体交換

充電器・ケーブルが正常で、アプリも落としているのに充電できない場合は、スマホ本体側の端子劣化・バッテリー劣化の可能性が高いです。どちらにしても、本体を機種変更することを検討しましょう。修理の場合、修理代金自体が高額であること・データの保証がされないリスク・代替端末手配の料金など必要になりますので、数年利用していて保証期間を外れているのであれば、機種変更してしまうのが割安です。

6.バッテリー管理

バッテリー管理についても紹介しておきます。これは充電できなくなる前に、日常的に取り組んでほしい便利な機能です。ただし、急に違いが出るものではないですから、毎日有効にしておきましょう。

いたわり充電

SONY製Xperiaには『いたわり充電』という機能があります。これは満充電前に一時停止し、充電時間が長い時間帯に満充電にするというものです。バッテリーの最も劣化しやすい『満充電での放置』を回避するように最適化された動作です。実施時間は自分の都合のいい時間に設定できますので、Xperiaユーザーはぜひ利用してください。ただし、設定したのを忘れていて『フル充電できない』と慌てないように注意してください。

アダプティブ充電

GooglePixelにも、バッテリーの劣化軽減を目的としたアダプティブ充電機能があります。これは、使用者が睡眠中でスマホを使用していない間に、ゆっくり充電することでバッテリーの劣化を押さえるものです。

外部電源化

外部電源化という選択肢もあります。これは、タブレットでAndroidを利用している方向けの情報ですが、ONKYO製ACT-101S8は、バッテリーを極力小さいものに限定し、常時AC電源接続での利用を想定した製品です。バッテリー交換不要という点で、長期間の利用に向いていると言えます。

まとめ

Android端末は、iPhoneと比較して端末形状が複数あり、やや個性的と言えます。ですが、充電がうまくいかない場合の対処法としては、基本的な考え方は共通です。1つめの要点は、よく使う場所が劣化しやすく壊れやすいことです。2つ目は、回路部品の経年劣化としては、バッテリーが最も劣化が早いことです。本体の内部回路部品の故障が他の原因よりも早く顕在化することは、衝撃・水没などの明らかなダメージを与えた場合と、初期不良以外はほとんどありません。複雑な電気理論と信号理論に基づいて設計されているので、おのずから不良品は商品としての機能を実現できないからです。これらの要点を踏まえつつ、おかしいなと感じたらその都度、問題個所の切り分け作業に取り掛かりましょう。最もよく使うところから診断をはじめ、問題個所を切り分けながら、より壊れにくく高価なものの診断へと進んで行くのが、障害切り分けの効率のいい手順です。