インターネット回線(有線)の種類まとめ!光・ADSL・ISDNなど

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自宅に固定回線を引きたいけど

「ADSLって光回線と違うんだっけ・・・」
「光回線ってどれも同じなのかな?」
「JCOMって何?」
「回線の名前が多すぎてどれに申し込んでいいのか分からない!」

など回線の種類はたくさんあるので、自分が何を導入すればいいのか迷ってしまう人もいると思います。

今回の記事では、"固定"のインターネット回線の種類をすべて紹介し、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたは自分がどの種類の回線を引けばいいのか明瞭になることでしょう。

全部知ってる?インターネット回線(有線)の種類と歴史

自宅に固定でインターネットを引く=有線を選択するということです。有線には固定回線なりのメリットやデメリットがありますのでそれらを理解してあなたに最適な種類の回線を選択しましょう。

固定回線を引くとはどういうこと?

インターネット環境を整えるには、固定回線以外にもいくつか方法があります。

例えば

・モバイルWi-Fiルルーターなどの無線インターネット
・携帯のテザリング機能を使用

などが代表的です。

モバイルWi-Fiルーターなどの無線機器はWIMAXやポケットWi-Fiなどがありますが、
工事なしで契約できて、月々の料金が安いけれど、速度・速度制限などで固定回線に劣る部分があります。

テザリングは携帯電話の機能の一部としてすぐに使用できる特徴がありますが、
携帯のパケットが増加してしまうので、事実上少ししか使用できませんので自宅用に使用するのは難しいです。

それに比べて有線の固定回線を選択する場合

・月額料金が4~5000円程度
・戸建て・アパートなどに工事が必要
・月々の制限がない
・一番通信が高速・安定

などの特徴があるため、ゲーマーや株・FXのトレーダー、家族大勢でインターネットを使用したい場合などすべての用途に対応できる優れた方法です。

工事日程の調整が必要なため導入まで数週間~1ヶ月かかりますが、
一度導入すれば、無線やテザリングに比べて圧倒的に快適なインターネットを使用できるので
外出が多い人や料金的に支払いができない人以外は導入すべきでしょう。

インターネット回線(有線)の種類まとめ

ブロードバンドとダイヤルアップ接続

インターネット回線の各回線を見ていく前に、ブロードバンドの概念を覚えておく必要があります。

2000年頃からよく聞くようになったブロードバンドとは、回線の名前ではなく快適に使えるインターネット回線の総称です。ブロードバンドは1999年から普及した始め、正確な定義はありませんが500Kbps以上の速さを出せる回線がブロードバンドと呼ばれるようです。

ちなみに、インターネット回線はアナログ回線とデジタル回線に分けることができますが、ブロードバンドの定義とは別物であり、デジタル回線=ブロードバンドというわけではありません。

ブロードバンド以前の回線

ブロードバンド普及以前の回線について見ていきましょう。

一般回線(アナログ回線)・ダイヤルアップ接続

ただの画像の表示も数10秒かかる方式です。契約する時にプロバイダに電話をかける(ダイヤルアップ)方式のためこの呼び方がされるようになりました。記憶に残っているかも知れませんが、ダイヤルアップ接続はインターネットに接続している時間分の電話料金が発生するのです。そのため、この頃のインターネット料金はものすごく高かったです。

電話回線を使用してインターネットを利用する場合は、"モデム"を通じてプロバイダに接続します。モデムとは、アナログとデジタルを変換する機械のことです。パソコンとモデムは電話用の線(モジュラーケーブル)でつながれます。電話回線で使用されるモデムはケーブルモデム、ADSLモデムと区別して"アナログモデム"と呼ばれます。

ちなみに電話回線はインターネット黎明期から使用されていますが、速度は56kbps程度しか出ないというとてつも無く遅い回線です。

そして最大の弱点は電話線を使用するのでネットを使用している時に、電話がかかってくるとネットが使えなくなってしまう点でした。

ISDN

ISDN回線はデジタル式の電話回線の規格。日本ではNTTから"INSネット64"という名前で提供されています。電話回線よりは高速ですが、64kbps程度しか出ません。一般回線(アナログ回線)よりやや速いが、ADSLよりはとても遅い。

1回線で2回線として扱えて、電話とネットを一度にできる方式です。

ISDNには"ターミナルアダプタ"が必要です(DSUが必要な場合が多かったが、今は内蔵されている)。電話回線とターミナルアダプタはモジュラーケーブルで接続されますが、TAとパソコンはUSBケーブルなどを使って接続します。TAの代わりに"ダイアルアップルータ"を使うと複数台のPCに接続できようになります。

ブロードバンド普及以降の回線

ここからはブロードバンドが普及した後の回線を見ていきましょう。

xDSL

加入している電話の電話回線を使用できます。ダイヤルアップ接続では、電話と同じ300Hz~4KHx(人が聞き取れる範囲)の帯域を使用していましたが、電話回線には人間が使用していない空の帯域があるので、電話以外の帯域を使用することで高速通信を可能になります。

xDSL方式にはスプリッタ(帯域を分離する装置)が必要になります。繋がる順番は電話のモジュラージャック→スプリッタ→モデム→パソコンというふうになります。光ファイバーのように増設しなくていいため爆発的に普及しました。

ADSL

ADSL回線は電話回線を使ってインターネットをするアナログ回線の一種ですが、普通の電話回線とは契約形態やデータの速度が違います。

"ADSL"とはAsymmertric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)のこと。非対称性とは上りよりも、下りの方が速い回線ということになります。つまり、ページの表示リクエストよりも、送られてくるデータ方が圧倒的に多いのでインターネットに適した回線でした。

一般回線では電話を使っているとネットが使えないが、ADSLは可能になり、速度も一般回線よりもちょっとだけ速くなっています。

通信速度は1.5M,8M,12Mと契約によって変わります。

これらの速度はあくまで理論値であり、局舎に一番近い時に出るであろう速度のことです。ADSL回線の弱点は、光回線と違い局舎からの距離によって速度が減衰してしまうことです。そのため実際の速度は、NTT局舎からの線路長によって大幅に変わります。

光ファイバー回線は距離によるデータエラーが少ないので高速かつ安定した通信が可能です。

ADSL回線はPC-LANケーブル-ADSLモデム(回線業者のレンタルか購入)-モジュラーケーブル-【スプリッタ】-モジュラーケーブル-電話線-電話(FAX)-モジュラーケーブル-【スプリッタ】の順番で繋がるようになっています。ADSLモデムはパソコンショップでも購入できますが、自分の契約している回線業者で使用できるか確認しましょう。

ADSL回線を提供している事業者はいくつかありますが、全国展開しているのが、NTTのBフレッツです。

SDSL

SDSL回線とは対称性のxDSL回線です。

VDSL

ADSLを高速化した回線ものがVDSL回線です。欠点はアナログなので、やはり基地局から離れるほど速度が落ちることで、電話局から数キロまでの範囲しか利用できません。プランは1Mbps~47Mbpsでも、実際は1mbpsも出ないことがあります。

CATV

ケーブルテレビのケーブルネットワークを利用した回線がCATV回線です。高速かつ安価で使用できますが、ケーブルテレビがない地域では使えません。加入者がLANを形成しているイメージになるので加入者が増えると、速度が低下するという弱点があります。

CATV回線には"ケーブルモデム"が必要です。提供元はケーブルテレビ会社かその提供会社になります。ケーブルモデムとPC間はLANケーブルを使用し、パソコンにLANケーブルポートが必要ですが、ないときは"NIC"の増設が必要です。

光ファイバー

ブロードバンド以外にも、デジタルテレビ放送、電話など全てを使用できるのが光回線です。通信ケーブルはこれまでも銅線が使われてきましたが、光ファイバーは銅線の1万本以上の大容量高速通信が可能です。光ファイバーを引き込ませようとする行政政策"FTTH"(Fiber To The Home)が進められています。

無線の方式

ここまで有線でのインターネットを解説しましたが、インターネットを引く方法には有線以外にも無線があります。無線はケーブルコストがかからないというメリットがありますが、混信する可能性もあるというデメリットを持っています。代表的な方式に以下のようなものがあります。

・FWA
→無線の到達距離が数Km

・IMT-2000
→携帯電話の大容量高速通信方式、最大2Mbps

業者同士の回線は一般家庭と異なる

プロバイダ同士は光回線の高速通信が採用されています。それらはバックボーンと呼ばれ、海外とも海底光ケーブルでつながることで高速な通信を実現しています。

プロバイダから家庭までの距離までの工程はラストワンマイルと呼ばれています。ラストワンマイルはここまでに紹介した回線が使用されています。

インターネットが普及したユビキタス社会を実現させるためには、プロバイダから家庭までが高速にばればいいだけです。

インターネットを実際に契約してみる

インターネットを契約する場合、プロバイダ契約と回線事業者の2つの選択が必要です。有名なYahoo!BBはプロバイダと回線業者が一緒になっているタイプですが、通常は2つの業者が絡んでいる場合が多いです。

全国展開している回線事業者にはNTT東西、ACCA(アッカ)、e-Access(イーアクセス)などがあります。

アパートなどははじめから回線工事がされている場合が多いですが、戸建ての場合は工事を行う必要が出てきます。工事日までは2週間程度かかります。

またサービス対象区域=サービス提供区域ではありません。地域でまとまった申し込みがあってから、工事開始となる場合もあるので実際に確認をしてみたら工事ができなかったという場合もあります。

インターネットの導入までにルーターを用意して置こう

ルータとはネットワーク同士を相互接続する機器です。インターネットを引いた後にパソコンに無線を飛ばすために必要になるので、工事完了までに用意しておくと便利です。

・ブロードバンドルータ=ブロードバンドのインターネット接続を前提としている機器。"自宅や会社のLAN"と"インターネット"を接続するための機械。

・ADSLルータ
→1つしかポートがないので、ハブを購入して複数台に接続する。

・ADSLモデム
→ブロードバンドルータを使用、WAN(ADSLモデム側)とLAN側(複数PC側)の接続。

まとめ

いかがでしたか?今回はブロードバンドやADSL、光回線などインターネットの回線の種類を解説してきました。回線は時代とともに進化していきますので、今の主流の回線をしっかりと把握しましょう。もし難しいと感じたら、光回線を選んでおけば大丈夫です。

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